こんにちは。けーたつです。
今回はブル型レバレッジETF「SPXL」についてお話します。
SPXLとは
SPXLとは「Direxion デイリー S&P 500 ブル3倍 ETF」という米国ETFのことです。
S&P500種指数の運用実績(手数料・費用控除前)の3倍(300%)の日次投資成果を目指します。
Direxion社
1997年に設立された米国のETF運用会社で、ブル3倍ETF、ベア3倍のETFなど、レバレッジが効いたETFを多く提供することで有名です。
2021年3月31日時点では、運用資産総額は243億ドルあります。
S&P500種指数
企業概要S&P500種指数(S&P 500)は、米国大型株の指標として広く認識された株価指数で、幅広い投資商品の基礎としての機能を果たす。代表的な500銘柄で構成され、市場時価総額の約80%を網羅。
https://www.bloomberg.co.jp/
レバレッジ
レバレッジを簡単に言うと「てこの原理」です。
担保した証拠金の何倍もの資金を動かすことが出来ます。
先物取引やオプション取引、ディバリティブ取引を使って、掛け金以上の投資を行うのでその分価格の上下は激しいものとなります。
株式投資のレバレッジは、信用取引にあたります。
FXもレバレッジをかけることで値動きの少ない為替取引でも利益をとることができます。
レバレッジのリスク
値動きが大きくなるので、想定と別のトレンドになった場合に急激な損失を生む可能性があります。
また、値動きについていけない脱落者等により資金流出が大きくなると、
暴落 → 資金流出 → 繰り上げ償還のリスクが高まる → 続落 → 資金流出 → ・・・
と負のスパイラルに陥る可能性もあります。
※繰り上げ償還とは設定された償還日より早く解散すること。
レバレッジETF(投資信託)の値動き
レバレッジETFの一番分かりづらい、かつ一番注意する点は
「Direxion デイリー S&P 500 ブル3倍 ETF」
デイリー、デイリー、デイリー
デイリー=日次、1日単位で3倍動くよ ということです。
んー、分かりづらいですね。
いちばん重要なので、パターン別で見ていきます。
3倍下がるわけじゃないから得かな~と思いますね。
3倍以上上がってる~いいね!
と思いますが、市場はこんな一本調子ではないです。
レバレッジで一番問題となるのは、次のレンジ相場です。
下落率の比較をすると、約9倍値下がりしていることになります。
これは逓減(ていげん)リスクといい、時間の経過とともに少しずつリターンが減少していくことです。
よって、上昇相場以外ではブル型レバレッジ商品はゴミになるということになります。
経費率と配当利回り
銘柄 | 経費率 | 配当利回り |
SPXL | 0.95% | 0.16% |
VOO | 0.03% | 1.32% |
中身は信用取引なので経費率は高いです。
また、配当はあてにならないのでキャピタルゲインを狙います。
チャート
ではSPXLとVOOのチャートを並べてみます。
皆さんはこのチャートを見てどう感じるでしょうか。
今の価格を知っているので爆益だ!と思うかもしれませんが、
暴落時に保有していたと思うと、背筋が凍ると思います。
また、コロナショックのような暴落からの回復はVOOでは約半年なのに対して、
SPXLは約1年と2倍の期間が必要になっています。
買い時や運用方法は?
買い時は、ズバリ底値と上昇相場です。
それが出来たら既に億り人です。無理ですね。。。
また、長期投資には向いていません。
これは公式に「NOT LONG-TERM INVESTIN G」(長期投資には向いていない)と明言しています。
長期投資では必ずレンジ相場があるので、逓減リスクが顕在化します。
まとめ
・SPXLはS&P500に3倍レバレッジをかけた米国ETF
・爆益 or 爆損
・レンジ相場では逓減リスク = 長期投資に向かない
自分とれるリスクを把握した上で、扱いたい商品です。
けーたつは一部投資資金で購入を検討しています。(‘21.6.16)
お付き合いいただき、ありがとうございました!!
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